貸倒引当金とは、将来の貸倒れに備えるための科目
貸倒引当金
簿記や事業をしている方には身近な科目ですね。
期末の売掛金や受取手形や貸付金などの金銭債権の残高に対して、貸し倒れの危険性を見積もって取り立て不能となる見込み額を計上するための科目です。
中小企業では税務上も経費になる
中小企業や個人事業者については、健全な金銭債権に対しても法人税法や所得税法で法定された割合で貸倒引当金として繰入た金額を税金の計算上も損金(経費)として認めています。
逆に言うと、大企業は、会計上は健全な金銭債権に対して貸倒引当金を繰り入れても、税金の計算上はノーカウントとなっています。
貸倒引当金はどこに表示される?
貸倒引当金はB/Sの科目です。
引き当ての対象となった金銭債権から控除しますので、売掛金や受取手形の下にマイナスで表示されます。
貸倒引当金の繰入額はP/Lの科目です。
中小企業の会計では、営業上の債権に対して引き当てられたものは販売費、臨時的で巨額の場合は特別損失、それ以外の場合は営業外費用のところに表示するとされています。
中小企業にとっての悩み
販売費が増えるということは、営業利益を減らすことです。
営業利益が減って見えるのは銀行に対してイメージがよろしくないので、中小企業にとってはあまりうれしくない。
でも、税法上認められた制度は使って節税したいですよね。
痛し痒しです。
では、貸倒引当金の「戻入」はどうなる?
では、貸倒引当金の戻入額は?
繰入が販売費なのに戻入額は特別利益なんです。
営業利益が減って見えないようにしたい理屈からいえば、戻入も販売費のマイナス項目でいいやん!といいたいところです。
平成23年の実務指針改正
平成23年3月29日付で「金融商品会計に関する実務指針」が改正され、貸倒引当金戻入益については、これまで特別利益としていた取扱いを改め、原則として営業費用又は営業外費用から控除するか営業外収益として当該期間に認識するものとされています。
これって、めっちゃありがたい!!と思ったのですがあくまで大企業向け。
中小企業の会計に関する指針では、上記の改正にともなう影響はありません。
